緩和される入国規制とワクチン

日本を含む56カ国の旅行者は、ビザ無しでの入国が可能になりました。しかし、出発の72時間前までの陰性証明や、14日間の隔離検疫を受けるホテルの予約は依然として必須となっています。

これに伴い、従来ビザ無しでの入国は滞在期間が30日でしたが隔離期間分が加算され、滞在期間が45日となりました。

なお、隔離期間中の検査は2回から3回に増やされるそうです。但し、将来この検査回数を増やすことによって、隔離期間を短くしようという案もあるようです。

しかし、コロナ感染が世界中で爆発的な勢いで増えており、とても隔離期間を短くするとは考えにくい状況かと思いますがどうなのでしょう。

ワクチンあれこれ

さて、今月8日からフアイザー社のワクチン接種がイギリスで開始され、日本でも同社は製造販売承認を厚生労働省に申請がだされ、承認されれば来年の3月頃から接種が始まるとのことです。

“ワクチン接種の証明書があれば、世界中、隔離無しで出入国が自由”となれば良いのですが、どうなのでしょうか?

ところで、あるマスコミによれば『ロシア製のワクチン・スプートニクVが意外に良かった』と報じていました。この“意外に”という表現が何とも意味深ですが、イギリスのアストラゼネカ社がロシア製ワクチンを組み合わせた臨床試験を始めるとのことです。

また、別のマスコミによると、インドネシアでは今月から中国シノバック製ワクチンの輸入を始めましたが、安全性をめぐって不安の声が国民から出ているため、大統領が『いずれ私が、最初のワクチン接種者となることを強調したい。使用するワクチンが安全だと国民に信頼してもらうためだ』と語ったとのことです。

いずれにしても、短期間で開発されたワクチンですので、世界中で期待と不安が交錯しているようです。副作用などで、ワクチンの接種が停滞しないことを祈るばかりです。

正解が見つからない

それにしても、東京だけで1日で800人以上が感染、フランスではマクロン大統領が陽性。もうクリスマスどころではなく、年末年始は外出禁止にでもしなければ感染拡大が収まらない気配になってきました。なお、イタリアでは年末年始の外出禁止、スイスでは22日から1カ月間の飲食店の営業禁止となりました。

また、当初コロナの押さえ込みに成功していたお隣の韓国でも感染が拡大しているようですし、コロナ対策の“正解”はなかなか見つからないようです。

南米のチリでは、ピニエラ大統領がコロナ対策違反で250万チリペソ(日本円で36万円相当)の罰金を払ったそうです。具体的には海岸を散歩中に出くわした女性に頼まれて一緒に写真を撮影。その際、マスクを着用せずまたソーシャルデイスタンスも守っていなかったとのことです。チリの事情は良く分かりませんが、このくらい厳しくしなくては感染拡大は収まらないのかも知れません。

経済活動の維持とコロナ対策、なかなかバランスをとることは難しいようですが、まずはマスク着用、可能な限り3密をさけ、不要不急の外出はしないといった一人一人の心がけが大切に思えます。