案の定というか、タイらしいというか、10月8日に中国・広州からプーケットに来る予定であった旅行者グループの到着は10月26日に延期になりました。
原因は、“受け入れプロセスの不備”ということですが、簡単に言えば準備不足。それも、外国人旅行者が来タイすることによって、コロナが持ち込まれる恐れがあるという地元の方々の不安を解消しきれていない、地元の方々の十分な理解を得ていなかったことが一番大きな要因のようです。
日本でも様々な案件で“地元の方々の理解が得られない”というケースはしばしば見受けられますが、このコロナに関してはタイの方々は特に神経質になっているようです。タイ国立開発行政研究院の調査でも、過半数の方が特別観光ビザによる外国人観光客の受け入れに反対との意思表示をしました。
厳しかった規制、そして緩和への動き
その原因の一つは、以前このブログでも書きましたが、非常事態宣言の発令後、タイでは夜間の外出禁止、ショッピングモールの閉鎖、酒類の販売禁止など非常に厳しい生活を強いられたことがあげられるかと思います。
3月下旬頃からでしょうか、コンビニやスーパーでは“買いだめ”によって消毒薬やインスタントラーメンなどが売り場から消え、そして、ある日突然、予告無しに酒類の販売が禁止となりました。
レストランなどで普通にビールなどを飲みながら食事が出来るようになったのは7月からでした。このような不自由な経験、そして感染の第二波が始まっているEU諸国の状況から、もうコロナは御免、コロナを海外から持ち込まないで欲しいと考える方が多数おられるのも致し方ない、至極当然かと思われます。
ただ、現在の14日間の隔離期間を10日間に短縮する動きもあり、最終的には7日間にしたいという意向がタイ保健省にはあるようです(4日間程度の短縮ではあまり効果が薄いような、また日本人にとっては7日間でも高いハードルかなと)。
日本政府の動き
一方、日本政府は、新型コロナウイルス対策のための渡航中止勧告と入国拒否の一部を解除に踏み切るようです。
また、海外出張から戻る日本人についても、一定の条件下で帰国後2週間の自宅待機を免除する方向で検討しているようです。
パタヤは?
さて、パタヤではハイシーズンを目前にしているにもかかわらず、添付致しましたような“For Rent”の看板をいたる所で見かけることが出来ます。写真の物件はCentral Festivalのすぐ近くという一等地、まさにパタヤの現状を雄弁に物語っているかと思います。
“厳しい入国制限による安全の確保”と“大幅な入国制限の緩和による経済の回復”、相容れない二つの課題であることは間違いありません。
しかし、パタヤという世界でも有数の観光地で生活している私達にとって、外国人の方々に対する入国制限が少しでも早いペースで緩和されることを願わずにはいられません。