29カ月以上かけてCOVID-19に取り組んだタイは今、ポスト・パンデミック時代の幕開けに向けた準備に追われています。
Thai PBS Worldでは、パンデミックから正常な状態へと移行する同国の最新動向をお伝えします。
🚩フェイスマスク
6月23日、公共の場でのフェイスマスクの着用義務が廃止されました。これにより、公園などの混雑していない屋外ではマスクを着用する必要がなくなりましたが、タイ人の多くは現在も屋外で自主的にマスクを着用しています。
また、保健当局は、屋内で同居人以外と会うときは、引き続きマスクを着用するよう勧めています。室内でマスクを外すのは、食事や運動、パフォーマンス、美容施術などを受ける場合に限ります。
また、当局は公共サービスやショッピングモールなどの施設に、独自のルールを設ける自由を与えています。例えば、BTSスカイトレインの運営会社は、通勤客に常時マスクの着用を義務付けています。
しかし、保健省は、基礎疾患を持つ人、特に予防接種を受けていない人には、マスクを着用するよう強く勧めています。ウイルスに感染した人は、隔離される代わりに、通常の医療に従うことが要求されるだけです。
🚩通常の生活への復帰
当局がCOVID-19危機の終結を宣言したことで、企業は営業を再開し、市民生活も平常に戻りつつあります。飲食店は再び賑わいを取り戻し、人気のレストランやショップの前にはお客が列をなしています。交通機関はラッシュアワーになると混雑し、バンコクの交通渋滞の悪夢が戻ってきました。
在宅勤務制度は、より多くの労働者が職場に呼び戻されたため、衰退しつつあります。
そして、数学期を自宅でオンライン学習していた全国の学生たちが、授業に復帰しています。
📍7月1日からは、パーティーを楽しむ人たちの夜も長くなる。パブやバーでは、2020年以降初めて午前2時までアルコールを提供できるようになり、規制が緩和されて営業時間が通常通りになります。
🚩渡航制限の解除
また、7月1日からは、外国人観光客の入国にはタイランド・パスが不要になります。タイ人は6月上旬から免除されています。
📍タイランド・パスは、昨年11月、タイが徐々に世界に門戸を開き始めたことを受けて導入された制度です。登録には、予防接種の証明、出発から72時間以内に受けたRT-PCRテストが陰性であること、さらに最低1万米ドルのCOVID保険が旅行者に必要でした。タイの観光業者は、この制度がタイへの旅行にとって大きな障壁となるとして、数カ月前から政府に廃止を強く求めていました。
7月1日のタイパスの終了により、外国人観光客はタイ王国への渡航前に検査を受け、COVID保険に加入し、様々な書類をオンラインでアップロードする費用が不要になります。
事前登録や書類の提出は必要ありませんが、タイ当局は7月1日以降も到着時に無作為に健康診断や予防接種を実施します。 しかし、COVIDの症状が見られない限り、旅行者は到着時に検査を受ける必要がなくなります。また、空港では乗客の体温検査も廃止される予定です。
🚩COVID-19の状況
6月中旬以降、タイにおける1日の感染者数の記録は2,400人を下回るようになりました。一方、1日の死者数は21人を超えたことがありません。
この数字は、タイ人がワクチン接種、マスク、手洗い、社会的距離を置くことで身を守ることを学んだため、ポスト・パンデミック期に入っていることを示唆しています。タイではほとんどの人がCOVIDの最初の2回の予防接種を受けており、3分の1以上の人がブースター接種を受けています。
しかし、タイがようやくパンデミックに打ち勝つと思われた矢先、保健大臣のAnutinが、6回以上のワクチン接種を受けているにもかかわらず、COVID-19に陽性反応を示しました。
By Thai PBS World